手紙
130
この数日握り続けた |
小さな手とも一旦今日でお別れです |
「今度逢えるのはいつかなぁ?」 |
笑顔を捏造しては泣きそうな君を騙す |
こっちだって泣きじゃくりたいのに |
男ってのはそんな生き物です |
君が見せた 全ての表情(カオ)を |
整理して胸に仕舞い込んだなら |
名残惜しいが 妙に濡れた |
君の手と温もりに別れを告げるよ |
意図なのか事故か |
君が時たま見せる子悪魔ぶりを |
理解しようと励んではいるが |
その度本気で憎んでいるんだよ |
でもそれが君だと解っているから |
いままで全て堪えてきたけど |
君が見せた 無数の傷に |
僕はとても情けなくなったから |
互いの傷を 塞ぐように |
君が照れても抱き締めるつもりだよ |
慰め合い 傷つけ合い |
一つの感情でやってきたけれど |
抱き足りないから 周りのごたごた |
綺麗に片付けて君に会いに行くよ |
また合えた時に 薄い下唇が |
切れてやしないかと心配で・・・ |
会いたくてしょうがない |
他の誰に なんと言われようと |
僕はただ 世界で一人の |
君にまた会いに行くよ |